その日のまえに 重松清
「死」をテーマにした7編からなる短編集。
しかし、最後の3編は続きもので、
大林宣彦監督が映画化したのもこの3編を軸に
繰り広げていく。
育ち盛りの2人の息子を持つ母親が
突然がんを宣告される。
イラストレーターとして活躍している父親は
“その日”を前に、昔住んでいた
新婚時代のアパートを二人で訪ねる・・・
40歳を過ぎるとこの手の話は切な過ぎる。
20代の頃より遥かに身近になりつつあるから。
最後の3編もそうだが、
途中「潮騒」という編があるが、
これには号泣させられた。
いつも地下鉄で読んでいるが、
ちょっとこれにはまいった。
周りの人に見られるのではないかと思いながら、
それでも泣いてしまう。
ネタバレするのであまり書かないでおくが、
今までこれほど「ごめんなさい」が
心に突き刺すことはなかった。
今こうして書いている時点でもちょっと涙がでてしまう。
前に、「王様のブランチ」BOOKコーナーで
大絶賛されたという話を聞いたが、
大正解です。間違いないです。
あっという間に読めますが、
何度読んでも切なくなる本です。
超オススメ。
- 作者: 重松清
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2005/08/05
- メディア: 単行本
- 購入: 6人 クリック: 61回
- この商品を含むブログ (199件) を見る