BOOK レビュー

その日のまえに 重松清

「死」をテーマにした7編からなる短編集。 しかし、最後の3編は続きもので、 大林宣彦監督が映画化したのもこの3編を軸に 繰り広げていく。 育ち盛りの2人の息子を持つ母親が 突然がんを宣告される。 イラストレーターとして活躍している父親は “その日”を前…

シー・ラブズ・ユー―東京バンドワゴン  小路幸也(集英社)

下町の古本屋+カフェ「東京バンドワゴン」 そう、あの「東京バンドワゴン」の続編。 堀田家一家の面々はもちろん、 画家のマードックさんやIT企業の社長、藤島さんなど レギュラー陣も健在。 今回も色々な事件があって、しかも、新たな家族も誕生! 我南…

つむじ風食堂の夜 吉田 篤弘

懐かしい町「月舟町」 街の十字路の角にある「名無しの食堂」 しかし、常連達はそこを<つむじ風食堂>と呼んでいた。 そこには月舟アパートメントの“最上階”に住んでいる「先生」 おなじアパートに住んでいる背の高い舞台女優 古本屋の「デ・ニーロの親方」…

風に舞いあがるビニールシート 森絵都(文春文庫)

国連難民高等弁務官事務所に転職した理佳は、 上司であるエドと恋愛の末結婚した。 彼は一年のほとんどを難民キャンプ地で過ごし、 ほんの数日だけ日本に帰ってくる。 そんな生活が7年続き、離婚した。 それから2年が経ち、エドはアフガニスタンで 強姦に…

東京バンドワゴン 小路幸也

東京下町 ある古本屋とカフェが 一緒になっているお店が舞台。60歳になるのに金髪の伝説のロッカー 我南人(がなと)を中心に 4世代一家族の今時珍しい家族の風景。 ストーリーはちょっとミステリー仕立てだが ほとんど警察沙汰にもならないような出来事を …

流れ星が消えないうちに  橋本紡

大好きな彼が海外の一人旅で死んでしまった。 彼女であった主人公はそれ以来 玄関でしか寝られなくなってしまった。 『今』は元彼の親友が彼になっている。 少しずつ癒えてはいるが まだ二人で『彼』の話はしていない。 そんな時、離れて暮らしている 父が突…