父親たちの星条旗


クリント・イーストウッド監督が、太平洋戦争での硫黄島の戦いを、
アメリカ側、日本側それぞれの視点から描く2部作の第1弾。
硫黄島の擂鉢山に星条旗を掲げる6名の兵士を写した
あの有名な戦争写真の裏側に秘められた真実の物語。
写真に登場する6名のうちの一人を父に持つ
ジェイムズ・ブラッドリーの著わしたノンフィクション
硫黄島星条旗』を基にした映画。


太平洋戦争末期、硫黄島に上陸したアメリカ軍は
予想をはるかに上回る日本軍の反撃に遭い、苦戦を強いられていた。
なんとか擂鉢山を占領したアメリカ軍は
頂上に星条旗を掲げた。
その写真を新聞紙の一面をかざると
たちまちその写真に載った6名は英雄扱いになった。
アメリカ政府も彼らを利用して戦費を調達するための
国債キャンペーンに駆り出される。
6名のうち生き残った3名は疑問を感じながらも
各地で熱狂的な歓迎を受けるが・・・。


オフィシャル・サイト
http://wwws.warnerbros.co.jp/iwojima-movies/


切り口はさすがイーストウッドという感じだ。
ここ最近は実話を扱った作品が続くが
よくぞこの題材を扱ってくれたと思う。
あの“超”有名な6名の兵士が星条旗
掲げあげる瞬間の写真の裏側には
こんな話があったのかと思いしらされた。
それにしても戦闘シーンは本当にリアル。
あの『プライベート・ライアン』に匹敵するほど。
このシーンだけでも戦争の無意味さを痛感させられるが、
その後の彼らの人生をも狂わせたのを思うと、
戦争ってなんなんだろうと、考えさせられている。


ほぼ同時期に作られた「硫黄島からの手紙」と対比させられるが、
内容的にはまったく違う戦争映画となっている。
この2本に関しては続けて見るべき映画ではないと思う。


クリント・イーストウッド監督作品としてはそこそこだが、
端的にみてもいい映画であることには変わりない。
オススメです。




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