初恋

中原みすずの同名の小説。
出演は宮崎あおい小出恵介宮崎将小嶺麗奈藤村俊二など。
1968年に起きた未解決事件『三億円事件』の犯人が
女子高生だった! という奇抜な内容と
その裏に隠された主人公の葛藤描いた作品。


学生運動が盛んだった1960年代後半。
みすず(宮崎あおい)のもとへ、兄(宮崎将)が訪ねてきた。
兄とは小さい頃生き別れになっていた。
兄が残していったマッチを頼りに、
新宿のジャス喫茶Bへと向かった。
みすずはそこで、兄や彼の仲間たちと出会う。
岸(小出恵介)ともそこで出会う。
みすずは次第に岸に惹かれていくのだが・・・


あらすじだけ書いていくと、単なる恋愛映画だが、
話の核の部分は『三億円事件』の裏側書いたサスペンスで、
でも、よくよく見ればノスタルジックな青春映画でもあり、
結局、どっちつかずの映画に終わってしまった感じ。
ノスタルジックな恋愛がと
三億円事件』の裏側の部分と二本に分ければ
ちょうどいいのができたのでは?と思うのだが。
あと、主要な三人以外はドラマ性が薄いのが残念。


しかし、時代考証がよくできているのか、
見ていながら1960年代に引き込まれていくのが
なかなかよくできていると感心させられた。
少しでも60年代を生きた人なら
見ても損はない映画だと思う。
それと、ラスト。
あぁ、そうくるかと、ちょっとやられた。
それだけに、もったいない。
もうちょといい映画にできたのにと思う。


ちなみに、小説が出てるみたいなので
買って読んでみようかなという気になってしまった。



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