生きる

監督・黒澤明、主演志村喬の昭和27年の映画。


市役所の市民課課長を勤める主人公(志村喬)は
勤続30年無遅刻無欠勤の典型的な堅物役人。
しかし、胃ガンを宣告された日から事なかれ主義に疑問を抱き、
自分の人生を見つめ直しはじめる。
今まで、ただ書類にただハンコを押すだけの仕事をやめ、
公園を造ることに人力を尽くす・・・


この間NHKのBSで放送していました。
一度見てはいたのですが、改めて見て、
やはり生きることの意味合いをしみじみ感じさせられる映画です。
黒澤明監督の凄いところはエンターテイメントの映画(例えば
七人の侍』『天国と地獄』等)もいいけど、
社会派的映画も撮れること。
その代表がこの『生きる』。
今見ても、「役所ってのは今も昔も変わらないんだなぁ」って
誰もが思うはず。
本当なら公務員全員に見てもらいたいけど、
きっとラストのその後の市役所の風景のシーンと変わらないことに
なるのだろうと、思ってしまうのは僕だけではないはずだ。


とにかく志村喬の演技は絶品!
雪の降る公園のぶらんこで
♪命短し 恋せよ乙女♪と歌っているシーンは
黒澤映画の中でも最も有名なシーンではないか。
と言うことは、日本映画きっての名シーンと言っても過言ではないと思う。


そういえば、自分も人生半分を過ぎた。

♪命短し 恋せよ乙女♪
残り半分、悔いのないように生きなくては・・・


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