影武者
黒澤明監督が「デルス・ウザーラ」以来5年ぶりに
撮った時代劇大作。
製作段階から色々話題があり
主役の交代(勝新太郎から仲代達矢)や
膨大な製作費がかさみ、
海外からフランシス・F・コッポラや
ジョージ・ルーカスの助けを借りて
ようやく完成にたどりつけた。
出演は仲代達矢の他に
山崎努、萩原健一、 根津甚八、大滝秀治、
隆大介、桃井かおり、倍賞美津子、室田日出男など。
時は戦国時代。
徳川家康の野田城攻めのおり、
鉄砲で撃たれこの世を去った武田信玄(仲代達矢)。
弟の信廉(山崎努)は、家康や織田信長に
信玄の死を知られてはいけないと思い、
信玄の影武者(仲代達矢=二役)を立てる。
しかし、信玄の息子勝頼は快くは思わなかった・・・
公開は約30年前の1980年。
当時、僕自身映画少年で、
勿論、『黒澤明』も『影武者』も知ってはいましたが、
当時はパスしました。
しかし、今、この年になって見てよかったと思います。
当時映画館で、この3時間もの長い映画を
耐えきれたかといえばかなり疑問。
まして、今のハードディスクに落として、
休み休み見ている状態でも、長いと感じました。
長いです。
かなり、余計な物がグイグイ詰まっている印象を受けました。
黒澤監督の完ぺき主義の表れだと思います。
それにしても、お金のかけ方はハンパではないと
映画を見てとれます。
とにかくスケールの大きいのなんのって。
これだけ凄いのは、30年経っても見たことはないです。
それと映像美。
綺麗です、衣装も綺麗です。
黒澤監督はモノクロの頃とは違い、
かなり“色”にもこだわったと思います。
総評としては
長いのをチョット我慢してでも、見る価値はあるよ
ということです。
3月12日 BS11 13:00− 放送予定