硫黄島からの手紙

この時期に戦争物とはベタな気もするが、
何故かレンタルビデオ屋で手に取ってしまった。


正直アメリカ人であるクリント・イーストウッド
どこまで日本側からみた戦争映画を描けるのか疑問だったが
こんなによくできているとは思わなかった。
今までアメリカ人が描いた日本人は
どう見てもひどいものばかりだったが、
少なくともこの映画に関しては違う。
逆に何故日本人監督で今まで出来なかったのか不思議なくらいだ。
また映像も色をグッと押さえた映像になっている。
これがまたいい効果を出していると思う。


途中、進歩的な考えの栗林中将演ずる渡辺謙に対し
保守的な将校が命令無視をするという(しかも戦時の最中だ!)
場面があったが、これは組織(会社)でも同じこと。
指揮系統がはっきりしないと部下がエライ目に遭うということ。
そういう意味では教訓的な映画かもしれない。


しかし、この物語を2時間21分で収めるにはあまりに短すぎた。
なんか知らない間に戦争が始まってしまい、
あれよあれよと話が進んで行く。
気がついたら戦争が終わっていた。
実際の戦争もそんなものなのか?
加瀬亮のエピソードも忘れ難い。


できれば『父親たちの星条旗』もセットでみたい。


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